東京の地理を覚えるために,まずは「皇居」と「ターミナル駅」をおさえよ!【東京A1】

東京は世界有数の人口の多い都市で、首都圏の鉄道と道路のネットワークは現時点でもすでに高度に発達している。そのため、地図をパッと一目見た限りではメッチャ複雑。情報が多すぎて全然頭に入ってこない!

しかし実は、東京の交通網は想像以上に分かりやすく、覚えやすい。東京の地理を覚える前に、まず今回は第一歩として基準点を定めよう。

この記事は、「東京の道を覚える」をテーマとしたシリーズの第1弾。
タイトル末尾の【東京A1】は通し番号となっており、A1→A2→A3→…と続いていく。

まずは皇居を基準に

東京と首都圏の交通網は、形を見るかぎり皇居(Imperial Palace)を中心にして広がっている。次の記事で首都圏の道路の基本骨格について解説するが、その重要な原点になる。

ちなみに不動産業界では、皇居を基準に東西南北を城東・城西・城南・城北エリアと呼んだりする。皇居は、東京という都市ならではのシンボルなのだ。

皇居は(北の丸公園を除いて)1周5kmあり、周囲にいくつもの地下鉄駅や目標物がある。北の丸公園を含めた皇居を一周する道路は「内堀通り」という。

道路の原点である道路元標日本橋にあり、何本もの国道の始点となっているが、実は道路網を覚え始める上ではあまり役に立たない。明治時代に設定され、歴史的な価値があるというのは事実だが、どの国道も日本橋から右左折を繰り返しながら各方面へ伸びていくため、後付け感が否めない。

日本橋(あるいは道路元標)の場所は、東京の道路網をさらに理解していく上で今後覚える「目標物」の一つとして捉える程度でよい。

ターミナル駅はとりあえず4つでOK

都心のターミナル駅も大変重要なので、皇居との位置関係を覚えておこう。これは、東京の主要エリアを覚えることとイコールだ。

初めての方は、いきなり全部覚えようとしても頭に入らず苦痛なだけ。特に重要な4つだけでOKである。いずれのターミナル駅も、1周60分の環状線である山手線の駅だ。

もし、余力があれば6つ覚えよう。それ以外は、その都度覚えればよい。

どうしてこれらのターミナルが重要なのか、説得力を持たせるために、各ターミナルの説明には高速道路名国道通りの名称を載せているが、ここで覚える必要はない。

その1「東京駅」… 皇居の東のすぐ目の前(山手線の3時)

まずは皇居の東には、すぐに東京駅がある

東海道新幹線、東北・上越・北陸新幹線の始発駅となっており、最重要ターミナルだ。

なお、丸の内エリアとは皇居と東京駅に挟まれたエリアだ。

その2「新宿駅」… 東京駅の反対側(山手線の9時)

新宿駅は、日本で最も駅の利用者が多い駅として有名。世界有数の繁華街、歌舞伎町に程近い。東京駅から山手線に乗って、どちら回りでも約30分だ(中央線快速なら約13分)。

道路網と鉄道網のどちらを覚える上でも、外せない巨大ターミナルだ。首都高4号新宿線中央道に直通)や国道20号新宿通り甲州街道)が駅の近くを通っている。

その3「池袋駅」… 新宿の北(山手線の11時)

池袋は、埼玉にアクセスの良いターミナルだ。古くからの商業施設「サンシャインシティ」があることでも有名。駅の北西には中華街が広がる。道路網を覚える上で、やはり重要な場所だ。首都高5号池袋線国道254号春日通り川越街道)が駅のそばを通っている。

その4「渋谷駅」… 新宿の南(山手線の8時)

渋谷は、神奈川にアクセスが良い。若者の街として知られるが、ここも道路網での大切な目印になる。首都高3号渋谷線東名高速に直通)や国道246号玉川通り青山通り;半蔵門〜沼津)が駅のそばを通っている。

「品川」と「上野」

4つのターミナルと同様に、交通の要衝となっている。品川は港南口(海側)に商業ビルが立ち並んでビジネス街となっている。反対に高輪口には、複数のプリンスホテルが立ち並ぶ。

上野駅前には上野公園があり、美術館・博物館・動物園が集結する。品川駅前を国道15号第一京浜)が、上野駅前を国道4号昭和通り)がそれぞれ通っている。

まとめ

東京の地理を覚える上で、鉄道も道路も皇居を中心に考えるのが合理的である。東京駅、新宿、池袋、渋谷の位置関係をおさえておけば、まずはOK。

なお、道路網と鉄道網は共通する部分もあれば、ズレている部分もあり複雑になるため、最初から無理に重ね合わせて覚えなくてもよいと考える。少しずつリンクさせていくことで、自然と重ね合わせが出来るようになり、それによってさらに理解を深められるようになるだろう。

次に、道路網の基本骨格を解説していく。

[blogcard url=”https://roadlearning.info/tokyo-framework”]

 

※ このサイトでは、わかりやすさを優先して筆者なりの解説を展開しています。厳密な定義や解釈と異なる点があったり、割愛したりすることもある旨、ご容赦ください。

この記事を書いた人 Wrote this article

道尾マナブ

茨城生まれの30代医師。東京都内で妻と幼子と暮らす。小さい頃から道路の絵をノートに描き続け、穴あけパンチのゴミに標識の絵を描き、大人になってからは休日にGoogleストリートビューで国内外をドライブして楽しむのが趣味。息子が道路に興味を示さず、東京スカイツリーのソラマチではトミカの店ではなくプラレールの店に入りたがるのが悩み。

TOP